手を伸ばしてもそこには何もない。
ただのぽっかりと空いた空間。
他のもので埋める事も出来ず、埋める方法も分からず…どこまでも、虚ろなまま。
何かを掴もうと伸ばした手は、何にも触れられないまま。
指先からだんだんと、虚ろに染まり、痺れていく。
指先から手へ、手から腕へ、腕から…心臓へ。
全身へと広がる痺れ。麻痺していく感覚。
…そうして私は、何も感じなくなる。
そして決まって、同じ夢を見るのだ。
それは、小さい頃からずっと見続けている夢。
夢の中の私は、現実の私と同じように年齢を重ね、姿を変えていく。
けれど、目の前に広がる光景はあの時のままでそこにあって。
私はいつもそれを見下ろして、ぼんやりと立ちつくして動けずに。
だから、何も変わらないままで。
だから、何も分からないままで。
無理して笑わなくても、いいんですよ?
無理って何?
辛い時はちゃんと泣いていいんだよ?
だって、何も感じない。
どうか、あの子のことは恨まないであげて。だって―……
無理をやめれば、
辛いと泣けば、
あなたを恨めば、
そうすれば、何かが変わるの?
そうすれば、何かが分かるの?
だったらどうか、その方法を教えて。
…ま、色々選択肢はあるだろうけどさ…思ったとおりに行動すればいいよ。あんたはあんたなんだし、さ。
だって、分からないの。
自分が何をしたいのか。何を望んでいるのか。
―いこ、やえ。
あの時差し出された、小さな手のひら。
拒めばよかった?振り払えばよかった?
全部あんたのせいだと、責め立てて、罵って……
ぬくもりを突き放して、傷を付けて、傷付いて……
そうすれば、この手に何か掴めたんだろうか。
何かに触れることができたんだろうか。
…私には、分からない。
そうして私は、また同じ夢を見る。
私は13歳になって、夢の中の私も13歳になって。
けれど、目の前に広がる光景はあの時のままでそこにあって。
…私は未だそれを見下ろしたまま、ぼんやりと立ちつくして動けずにいる。
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勢いで書くのはやめた方がいいですね!(ぉぃ
1、2時間で書き上げただけあって酷い酷い。
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